京都のアンティークマーケット「平安蚤の市」へ、一期一会の宝物を探しに

毎月15日の百萬遍知恩寺「百万遍さんの手づくり市」、21日の東寺「弘法市」、25日の北野天満宮「天神市」、毎月第4日曜日の「上賀茂手づくり市」など、京都では毎月さまざまな市やマルシェが開かれ、多くの人で賑わっています。なかでも、平安神宮前の岡崎公園で毎月10日前後に開かれる「平安蚤の市」は、国内外のアンティークが集まる人気の市です。さわやかな秋晴れのある日、一期一会のお買いものを楽しみに平安蚤の市へでかけてみました。

アート&カルチャーゾーン、岡崎へ

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のぼりのデザインは、京都にゆかりのある型染め作家・関美穂子さんによるもの

開催日は毎月“ほぼ10日”。この先の予定は、2024年11月12日(火)、12月10日(火)、2025年1月10日(金)。雨天の場合は中止になることもありますので、事前に公式HPで確認してからでかけましょう。 地下鉄東西線の東山駅から疏水沿いの小道を上がっていくと、平安神宮の大鳥居が見えてきます。この一帯は、京都市京セラ美術館や京都国立近代美術館、京都府立図書館、京都市動物園など、アートやカルチャー色がひときわ感じられるエリア。平安神宮応天門前の広場が「平安蚤の市」の会場です。

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平安神宮の大鳥居をくぐって北へ進むと会場に到着

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会場の北側には平安神宮への入り口である応天門が建つ

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平安蚤の市って?

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広々としていてゆったりめぐれる

平安蚤の市は、岡崎でアンティークショップを営む店主が「誰かにとって不用となったものを、次の誰かにつなげる場に」と、2019年にスタート。今では、ゴミを減らし、環境保全にもつながる取り組みとしても支持されています。毎回100~150店ほどが出店しますが、ハンドメイド作品や、パン、焼き菓子などのお店はなく、古物商許可証を所持するプロフェッショナルが選りすぐった国内外のアンティークだけが並ぶのが特徴です。 お馴染みの常連店もあれば、初参加のお店もあり、開催日により市の表情が変わります。この日出会った素敵なお店をご紹介します。

奥琵琶湖の古民具・古道具&カフェ「海津」

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店主自身が、キレイ!美しい!楽しい!と感じられるものを選りすぐっているそう

滋賀の奥琵琶湖にある桜名所・海津大崎の近くに実店舗をもつ「海津」さん。「並んでいるうつわは、和のものが基本。鑑賞するよりも、日々の暮らしのなかで使える。そんな生活骨董を中心に扱っています」。

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アンティークのショーケースを使ったディスプレイも素敵

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ガラスは江戸〜明治時代の日本のものを中心に、オランダなど珍しいものも

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小皿や置物など手軽に持ち帰れる商品がたくさん

フランスの“美しいガラクタ”が並ぶ「BROCANTE de GIGUE」

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アンティークレースやアンティークキーなど美しいモノがそろう

愛知県に実店舗をもつ「BROCANTE de GIGUE(ブロカント ジーグ)」さん。日々の暮らしに根付いて人びとに愛され、慈しまれてきた“美しいガラクタ”を扱っているそう。「自身が伝え聞いた思い出を、できる限りお伝えすることも楽しみのひとつです」と店主。

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店主が自ら現地に足を運んでセレクト

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飾っても、使っても、お気に召すままに

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ポストカード、ラベル、楽譜など多彩なアンティークペーパーも

御所西の路地奥の京町家「密眼堂」

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ふだん使いできる明治~大正時代の豆皿は900円~。「平安蚤の市では、売る側の人たち自身も、他のお店でのお買いものを楽しんでいます」と店主

「描かれている絵は一見、可憐なデザインでも、よく見ると天皇を象徴する菊の花や、軍旗が小さく描かれていたり。作られたときの時代背景がわかる貴重な資料でもあるんです」と京都の上京区に実店舗をもつ「密眼堂(みつめどう)」さん。手描きや印判(模様を転写する技法)のお皿を中心に扱っていて、ひとつひとつ手に取りながら骨董の楽しみ方を教えてくれました。

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写真右上のうつわは、琵琶湖の浮御堂をイメージしたもののよう。幸せのシンボルであるコウモリの姿も見られる

アメリカンアンティークが中心「ARCADIA Co.」

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キッチン雑貨のほか、アンティークの家具や古着も

上京区に実店舗をもつ「ARCADIA Co.(アルカディア)」さんはご夫婦で出店。「1920~30年代、重工業がさかんな時代に丁寧なものづくりがなされていた頃の品や、古い時代の創意工夫が感じられるデザインのものをセレクトしています」

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毎日使える、飾らないアイテムが並ぶ

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観葉植物を入れるなど使い勝手のよさそうな木箱も

実店舗のオープンが待ち遠しい「CASPITAntique」

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ご夫婦に寄り添う愛犬マレちゃん。賢くお店番をしていました

滋賀の大津市に実店舗兼喫茶店のオープンに向けて準備中という「CASPITAntique(カスピタンティーク)」さん。caspitaはイタリア語で驚きや賞賛を表す感嘆詞。「日本や、台湾、アジア、イタリア、オランダ、フランス、イギリス……さまざまな国から“シンプルなもの”をセレクトしています。日常に小さな喜びやときめきを古道具を通して届けられたら」と話してくれました。

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シンプルで飽きのこないデザインが中心

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ことりっぷにぴったりな、小鳥のうつわを発見♪

さわやかな青空の下で店主との会話を楽しみながらそれぞれのお店の世界観にふれ、年月を刻んだからこその風合いの良さにうっとりしたり、モノをとりまくストーリーに思いを馳せてみたり、子どもの頃に親しんだ懐かしいモノに出会ってノスタルジーに浸ってみたり。 今度の平安蚤の市は、どんな人やモノとの出会いが待っているのでしょう。ぜひ日を合わせて訪れてみてくださいね。

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